レコード会社の役割

Aug. 29, 2009

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19世紀末にレコード産業が誕生してから1930年代頃までは、レコード会社は蓄音機(ハードウェア)の製造・販売と、その蓄音機で再生できるレコード(ソフトウェア)の製造・販売の両方を行っていた。その後、蓄音機の製造・販売は電器メーカーが行うことが一般化し、レコード会社は音楽ソフトの制作・販売に特化することになった。

音楽ソフトを消費者の手元に届けるまでには、作詞・作曲・録音(レコーディング)・製造(プレス)・流通の過程がある。レコード会社の中にはこれらを全て自社でまかなうものもあるが、その一部を大手に委託しているレコード会社も多い。レコード会社の最低限の要件は、録音・製造の資金を出すことである。一般にレコード会社は録音資金を出すことによって原盤権を取得するが、原盤権を音楽家(作曲家や歌手など)が保持し、レコード会社はその販売ライセンスを得てビジネスを行う場合もある。また、レコード会社によっては、演歌を中心に専属の作曲家や歌手などを抱え、芸能プロダクションとして機能しているところもある。

レコード会社の呼び方

Aug. 29, 2009

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レコード産業黎明期には、その担い手は蓄音機とレコードの両方を製造・販売する企業であり、「レコード会社」という言葉はこれらの企業を指すのに使われた。

レコード産業が発展すると、蓄音機の製造には携わらず、音楽ソフトの制作・販売のみを手がける企業が徐々に登場するようになった。これらの企業も「レコード会社」と呼ばれる一方で、蓄音機の製造を行わない会社にこの呼び方はふさわしくないという考え方から「レコードレーベル(または略してレーベル)」という呼び名も生まれた。

レーベルとは、レコードの盤面中央部に貼られるラベル紙のことであり、狭義にはそのラベル(及びジャケット)に記載されるブランド名のことである。当時はひとつのレコード会社がひとつのレーベルしか持たず、会社名とレーベル名は一致していたので、レコード会社のことを“レーベル”と称することは理にかなっていた。

しかし、第二次大戦後のアメリカの好景気を受けて、中小のレコード会社が次々と誕生したことから事情が変わってきた。これらの中小企業のオーナーたちは、自分のレーベルがある程度の成功を収めると大手レコード会社に売却した。大手レコード会社は、買収した中小レコード会社の過去の音楽作品を再発する際にはそのレーベル名を使用することが多かった。レーベル名と音楽作品とが消費者のイメージの中で強く結びついていることに配慮した為である。こうして、ひとつのレコード会社が複数のレーベル名を使い分ける習慣ができた。

この変化によって、法人を示す呼び名として“レーベル”という言葉は的を射ないものとなったわけだが、この呼び名は特に業界関係者の間で今も広く使われている。既に慣習化しているという理由に加え、“レコード会社”という名称はアナログ・レコードを想起させる為、CD時代には似合わないこともその一因であろう。

こうした用語の混乱を回避する為には“音楽ソフト制作会社”という呼び方が無難だが、堅苦しい印象を与えるせいか、経済紙など以外ではあまり使われていない。

メジャーとインディーズ

Aug. 29, 2009

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レコード会社は流通の違いにより、メジャーレーベルレーベルとインディーズレーベルとに大別される。

メジャーは一般に資本規模が大きく、多数の音楽家を抱えるレコード会社を指す。アメリカでのより詳細な定義では、アメリカ全土に独力で配給できる配給網を所有する企業(現在では“企業グループ”と呼んだ方が適切であろう)のことである。アメリカでメジャーと呼ばれる企業グループが世界の音楽業界を語る際にもそのままメジャーと呼ばれるのが一般的である。

音楽業界ではM&Aが盛んに行われるため、どの企業グループがメジャーに該当するかは時期によって異なるが、2005年現在ではユニヴァーサル・ミュージック (UMG)、ソニーBMG、ワーナー・ミュージック・グループ (WMG)、EMI (CEMA) が4大メジャーと呼ばれている。

日本においては事情が異なり、日本レコード協会に正会員として入会しているレコード会社をメジャーと呼ぶ。エイベックス・コロムビア・キングレコード・ポニーキャニオン・ビクターなど、世界の4大メジャー以外のレコード会社であっても日本ではメジャーとされているのは、このためである。また、メジャーから初めて作品を発売することを、メジャー・デビューと呼ぶ。

これに対し、インディーズとは、アメリカ(もしくは欧米)では4大メジャーから資本的に独立しているレコード会社(配給自体はメジャーに委託していることが多い)を指す。日本では、日本レコード協会に入会していないレコード会社およびレーベルを指す。インディーズはメジャーの流通網には乗らないため、一般的なレコード店での入手は難しかった。しかし、原楽器、VIVID SOUND、ダイキサウンドなどインディーズ・レーベルを専門に扱うレコード卸企業の出現により、これらのレコードは一般的なレコード店でも以前と比較して入手が容易となった。

日本のレコード物流は、日本レコードセンターもしくはJARED(ジャレード)の二社が業務を受託していることが多い。そのため、この二社のうちいずれかが物流を受託しているという事実をもってメジャーとみなす解釈も存在する。しかしながら、インディーズ流通大手の一社であるダイキサウンドの物流業務は日本レコードセンターが受託している。このことから、レコード物流が大手二社によって取り扱われているかどうかをもって、メジャーおよびインディーズの線引きをするのは適切とは言いがたい。

レコード店にとって、メジャー(流通のみをメジャーが受託するインディーズ商品を含む)およびインディーズとの線引きの明確な基準は、いったん発注して仕入れた商品が返品できるかどうかによる。メジャーの多くは商品の返品を受けつけているが、インディーズは商品の返品を受けつけない場合が多い。